歯と口のトラブル

すきっ歯はどれくらいで治る?

すきっ歯はどれくらいで治る?

すきっ歯がどれくらいで治るのか、気になる方も多いでしょう。すきっ歯はどんな状態か、放置しない方が良い理由も含めて詳しくご紹介いたします。

すきっ歯とは

一般的に呼ばれるすきっ歯とは、歯と歯の間が虫歯ではなく、自然に2mm程度隙間が空いている状態です。専門的には空隙歯列(くうげきしれつ)、真ん中の前歯が空いている状態を正中離開(せいちゅうりかい)と呼びます。

すきっ歯の症状

すきっ歯の歯並びで起こりやすいのが、下記の症状です。

すきっ歯の症状
  • 見た目が気になる
  • 空気が抜けてしまい上手く発音ができない
  • 食べ物が空いた隙間に挟まりやすい
  • 歯がグラグラと動揺しやすい

すきっ歯の原因

すきっ歯が起こりやすい原因
  • 歯の本数が足りない先天性欠損である
  • 歯周病による歯の移動が起きた
  • 顎の大きさに対して歯が小さい(矮小歯)である
  • 歯茎の骨の中に余分な歯(過剰歯)が埋まっている
  • 上唇小帯と呼ばれる筋が長く発達し、歯並びを邪魔する

乳歯のすきっ歯は、むしろ治療の必要がありません。永久歯は乳歯と比べて、幅が大きいです。乳歯の時に歯と歯の間が空いている方が生えかわりの際に歯並びが良くなる可能性があります。

すきっ歯の治療方法と治療期間

すきっ歯の原因がいずれに該当するかにより、治療法は異なります。

  • 歯列矯正
  • セラミック矯正
  • ダイレクトボンディング

主に三つの治療法となります。

歯列矯正で行う場合

すきっ歯の治療では、過剰歯が原因ではない限り、抜歯を伴う処置が必要ではありません。他の不正咬合(出っ歯・受け口・叢生・開咬・過蓋咬合など)と比べて歯列矯正の期間は比較的短いです。1本~2本の前歯のみ治す→半年~1年以内、他の状態も含めて治す→1年半~となるでしょう。

  1. ワイヤーブラケット矯正やマウスピース矯正で動的治療で歯を動かす
  2. その後リテーナー(保定装置)で歯を固定させる静的治療を行う

長い年月や料金が高いというデメリットがありますが、歯やお口の健康を保ちながら歯並びをきれいにできるというメリットがあります。

セラミック矯正で行う場合

セラミック矯正とは、補綴物(クラウン)を被せて、整える治療法です。歯を削って被せるため、神経(歯髄)の痛みが出た場合は治療が必要となりますが、基本的には少ない来院回数で治療が終わります。前歯は光の透過性があり天然歯と遜色ないオールセラミックをおすすめします。

  1. 歯を削り痛みがないか確認する
  2. 被せ物の型どりを行う
  3. 後日仕上がった被せ物を歯に接着する

歯科技工士が作製する人工歯の審美性は高いですが、健康な歯を削る処置でお口の健康を損なうリスクがあります。

ダイレクトボンディングで行う場合

ダイレクトボンディングという治療は作製物が必要ではありません。当院の場合、硬質レジンという保険適用ではないプラスチックの材料を使用しています。

  1. 歯とレジンの色合いを確認
  2. 歯と歯の隙間にレジンを盛る
  3. 光の照射を行って隙間を埋める

型どりが不要なので1回で治療を終わらせることが可能ですが、レジンは吸水性という特徴があるため、どうしても経年劣化をして変色してしまいます。

すきっ歯の治療期間に関するQ&A

すきっ歯を放置するとどのような問題が起こりますか?

すきっ歯の歯並びで起こりやすい問題は、見た目が気になる、発音がうまくできない、食べ物が挟まりやすい、歯がグラグラと動くなどです。そのため、放置するとこれらの症状が悪化する可能性があります。

乳歯のすきっ歯は治療が必要なのですか?

乳歯のすきっ歯はむしろ治療の必要はありません。永久歯は乳歯と比べて幅が大きく、乳歯の時に歯と歯の間が空いている方が永久歯の生えかわりの際に歯並びが良くなる可能性があるため、治療は不要です。

すきっ歯の治療期間はどれくらいですか?

すきっ歯の治療期間は、原因によって異なります。歯列矯正、セラミック矯正、ダイレクトボンディングの3つの治療法があります。歯列矯正は1本?2本の前歯のみ治す場合で半年?1年以内、他の状態も含めて治す場合は1年半?の期間がかかります。

まとめ

歯のキャラクター
すきっ歯はどれくらいで治るのか、早く治せるならば対処してほしいという方もおられるでしょう。歯周病の罹患やその他の治療が必要でない限り、前歯のみのすきっ歯はあまり時間がかかりません。気になる方は、すきっ歯の治療計画や費用面なども含めて一度お気軽にご相談ください。

この記事の監修者
医療法人真摯会 梅田クローバー歯科クリニック
院長 久野 喬

2014年 松本歯科大学卒業卒業。日本障害者歯科学会 認定医。ACLS講習終了。日本口腔インプラント学会。日本小児歯科学会。日本接触嚥下リハビリテーション学会。

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梅田クローバー歯科クリニック

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック