歯周病

歯周病の検査内容は何をするの?歯周ポケット検査やレントゲンでわかること

歯周病検査って何をするの?

梅田クローバー歯科クリニック 歯科医師 久野 喬

歯周病の検査内容は何をするの?

歯周病の検査では、歯と歯茎のすき間である「歯周ポケット」の深さを測り、歯茎からの出血、歯のぐらつき、腫れ、膿の有無などを確認します。必要に応じてレントゲン撮影を行い、歯を支える骨の状態を調べることもあります。

「歯周病の検査」と聞くと、痛そう・何をされるのかわからないと不安に感じる方もおられるかもしれません。しかし、検査の目的は歯周病の進行度を早めに把握し、歯を失うリスクをできるだけ減らすことです。

歯周病は初期のうちは自覚症状が少なく、気づいた時には進行していることもあります。少し辛口に言うと、「歯茎から血が出るけれど、まあ大丈夫」と放置するのはかなり危険です。検査によって今のお口の状態を数値で確認することが、予防や早期治療の第一歩になります。

この記事はこんな方に向いています

  • 歯周病の検査で何をするのか知りたい方
  • 歯周ポケットの検査が痛くないか不安な方
  • 歯茎から血が出る、口臭が気になるなどの症状がある方
  • 定期健診やクリーニングを受けるべきか迷っている方
  • 歯周病を予防して、できるだけ長く自分の歯を残したい方

この記事を読むとわかること

  1. 歯周病検査で確認する主な項目
  2. 歯周ポケットの深さと歯周病の進行度の目安
  3. 歯周病で起こりやすい症状
  4. 定期的なクリーニングが歯周病予防に大切な理由
  5. 位相差顕微鏡を使った唾液・細菌検査でわかること

 

歯周病の検査内容

歯周ポケットの検査

歯周病の検査内容

歯周病の検査では、歯周ポケットの深さ、歯茎からの出血、歯のぐらつき、骨の状態、お口の中の細菌の状態などを確認します。一つの検査だけで判断するのではなく、複数の検査結果を組み合わせることで、歯周病の進行度や治療の必要性を判断します。

歯周ポケット検査でわかること

歯周ポケット検査では、プローブと呼ばれる細い器具を使って、歯と歯茎のすき間の深さを測ります。歯周ポケットが深いほど、歯周病が進行している可能性があります。

一般的には、歯周ポケットの深さが3mm程度までであれば比較的健康な状態とされ、4mm以上になると歯周病が進んでいる可能性があります。検査結果は数値として記録されるため、前回と比べて改善しているか、悪化しているかを確認しやすいのが特徴です。

歯ぐきからの出血でわかること

歯周ポケットを測る際には、歯茎から出血があるかどうかも確認します。
出血は、歯茎に炎症が起こっているサインの一つです。

「歯磨きの時に少し血が出るだけ」と軽く考えがちですが、歯茎からの出血は歯周病の初期症状としてよく見られます。
検査時に出血が多い場合は、歯垢や歯石によって歯茎に炎症が起こっている可能性があります。

歯のぐらつきを調べる理由

歯の動揺度検査では、歯に軽く力をかけて、どの程度ぐらつきがあるかを調べます。
歯周病が進行すると、歯を支えている骨が減り、歯が動きやすくなることがあります。

軽いぐらつきであれば経過観察や歯周病治療で改善を目指せる場合もありますが、動揺が大きい場合は歯を支える組織がかなり弱っている可能性があります。
歯のぐらつきは、噛み合わせの力や歯ぎしりとも関係するため、総合的に確認することが大切です。

レントゲン検査でわかること

レントゲン検査では、歯を支えている骨の状態を確認します。
歯周病は歯茎だけの病気ではなく、進行すると歯を支える骨が少しずつ溶けていく病気です。

レントゲンを撮ることで、骨がどの程度残っているか、歯の根の周囲に異常がないか、歯石が深い部分についていないかなどを確認できます。
見た目だけではわからない部分を把握できるため、歯周病の進行度を判断するうえで重要な検査です。

唾液検査でお口の中の環境がわかる

唾液検査では、お口の中の細菌の状態や、虫歯・歯周病のリスクを調べます。
歯周病に関係する菌が多いかどうかを確認することで、現在のお口の環境をより詳しく知ることができます。

また、位相差顕微鏡を使う場合は、歯垢や唾液の中にいる細菌の動きを実際に観察できます。目に見えない細菌の状態を確認することで、患者さん自身も歯周病予防やクリーニングの大切さを実感しやすくなります。

歯周病はかなり進んでからでないと自覚症状がないため、これらの検査によって歯周病の進行具合を把握します。

検査内容 何を調べるか わかること
歯周ポケットの測定 プローブという細い器具で、歯と歯茎のすき間の深さを測ります。 歯周病の進行度を数値で確認できます。
歯茎からの出血の確認 歯周ポケットを測る際に、出血があるかを確認します。 歯茎に炎症が起こっているかどうかがわかります。
膿の有無の確認 歯茎から膿が出ていないかをチェックします。 歯周病が進行している可能性を確認できます。
歯のぐらつきの確認 歯に軽く力をかけて、動揺があるかを調べます。 歯を支える骨や歯茎の状態を確認できます。
歯茎の腫れ・色の確認 歯茎が赤く腫れていないか、色に変化がないかを目で確認します。 炎症や歯周病のサインを見つける手がかりになります。
レントゲン検査 必要に応じて、歯を支えている骨の状態を撮影します。 骨がどの程度減っているか、歯周病の進行度を確認できます。
位相差顕微鏡による細菌検査 歯垢を採取し、顕微鏡でお口の中の細菌の状態を観察します。 歯周病に関係する細菌が多いかどうかを確認できます。

歯周病の一般的な症状

歯周病の一般的な症状の図解
  • 歯磨きすると歯茎から血が出る
  • 歯茎が赤黒くはれている
  • 歯がグラグラする
  • 口臭が気になる
  • 歯の根元が露出してきた
  • 歯肉からうみがでる

このような自覚症状が出ている方は、既にある程度歯周病が進んでいます。歯周病は治療によって改善する可能性がありますので、すぐに歯科医院で歯周病治療を受けていただけるよう、お勧めします。

歯周病予防のためのクリーニング

歯周病が歯を失うことに繋がる怖い病気であることは、最近よく知られるようになりました。また、歯周病菌が高血圧や糖尿病等の全身の病気を引き起こす原因になっているという研究結果もあります。過度に怖がる必要はないのですが、患者さん一人ひとりが歯周病の怖さを理解することで、積極的な歯周病予防につながります。

歯周病予防としては、三ヶ月に一度くらいの頻度で歯科医院での定期健診を受けて、歯周病が進んでいないかどうかのチェックを受けることをお勧めします。

歯周病の原因となる菌は歯周ポケットの内部にバイオフィルムをつくって棲みつきます。バイオフィルムはお口の中以外にも存在していて、例えばお風呂の排水溝やキッチンのシンクのヌルヌルがバイオフィルムです。そのような細菌の集団が歯の表面にもつくられます。

そして歯周ポケットの内部のバイオフィルムの除去はご家庭での歯みがきでは出来ません。バイオフィルムは歯科医院でのクリーニングでしか落とすことが出来ませんので、定期的にクリーニングや健診のために来院していただくことは、歯周病予防としてとても大切なことです。

歯周病の検査内容に関するQ&A

Q1.歯周病検査は痛いですか?

歯周ポケットを測る際に、チクッとした違和感や軽い痛みを感じることがあります。歯茎に炎症がある場合は、出血したりしみるように感じたりすることもあります。強い痛みが続く検査ではありませんので、不安な方は事前に歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。

Q2.歯周病検査には何分くらいかかりますか?

検査にかかる時間は内容によって異なりますが、歯周ポケット検査だけなら10〜15分程度が目安です。レントゲン撮影や唾液検査、クリーニングも行う場合は、30分〜1時間程度かかることがあります。初診の場合は問診や説明もあるため、少し時間に余裕を持って受診すると安心です。

Q3.歯周病検査の結果で何がわかりますか?

歯周ポケットの深さ、歯茎からの出血、歯のぐらつき、骨の減り具合などがわかります。これにより、歯周病がどの程度進行しているか、治療やクリーニングが必要かを判断できます。前回の検査結果と比べることで、改善しているか悪化しているかも確認できます。

Q4.歯周病が全身の健康に影響を与える可能性があるという研究結果について教えて。

歯周病菌が高血圧や糖尿病等の全身の病気を引き起こす原因になる可能性があるという研究結果があります。

Q5.歯周ポケットの深さによってどのように歯周病の状態が評価されますか?

歯周ポケットの深さが3ミリ未満なら健康な歯茎、3ミリ程度は初期の歯周病、4~6ミリ程度は中度の歯周病、それ以上の深さは歯周病が進行していると診断されます。

まとめ

歯周病検査の目的や方法、歯周ポケットの深さを測定するやり方や結果の見方、お口の中にいる細菌を実査に観察する方法についてご説明しました。

歯周病は完治することは難しいのですが、歯科医院での定期健診・クリーニングを数か月おきに必ず受けていただき、口腔内を清潔にするように心がけながら歯みがき等のセルフケアをすることで、バイオフィルムが再び歯に付着するのを防ぎ、歯周病の進行を遅らせることは十分に可能です。

関連ページ:梅田クローバー歯科の歯周病治療

この記事の監修者
医療法人真摯会 梅田クローバー歯科クリニック
院長 久野 喬

2014年 松本歯科大学卒業卒業。日本障害者歯科学会 認定医。ACLS講習終了。日本口腔インプラント学会。日本小児歯科学会。日本接触嚥下リハビリテーション学会。

▶プロフィールを見る

梅田クローバー歯科クリニック

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック

関連ページ