詰め物・被せ物

詰め物とれたら抜歯しか治療法はない?

詰め物とれたら抜歯しか治療法ない?

詰め物が外れて抜歯のみしか治療法がないと言われた場合、歯を抜くのに抵抗がある方は多いと思います。今日は、詰め物の治療の流れや、他の治療法について詳しくご紹介いたします。

小さな虫歯とはどんなもの?

詰め物治療を行うケースは、小さな虫歯が対象です。

  • 歯磨きをしていて歯が一部だけ白濁している
  • 歯の表面の一部が薄く茶色に変色している

このような場合は、細菌感染によるむし歯が起きています。初期むし歯の場合、どのような流れで、再び虫歯のない歯になるのかご説明します。

  1. 歯の表面の白さの違いは初期むし歯
  2. 唾液を分泌するために食べ物をよく噛むようにする
  3. 食後には丁寧にブラッシングをする
  4. フロスや歯間ブラシなどの器具を使った歯磨きを寝る前に行う
  5. 虫歯菌が排出した酸で溶け出したエナメル質が再び固くなる状態(再脱灰)

参考情報先:University of Florida Health

詰め物はどんな流れ?

白濁の場合は、初期むし歯と言えますが、変色を起こした場合、中に細菌がいるため初期むし歯ではありません。歯科医院へなるべく早く通院し、感染した問題の部分を削り取る必要があります。詰め物で対応可能なむし歯治療の一般的な治療法についてご案内します。

  1. 歯科医師が口腔内の虫歯進行の状態を確認
  2. 変色して細菌に感染した部分を除去
  3. 神経に近い部分まで進行している場合は薬剤を充填
  4. 削った跡に歯科用プラスチック(コンポジットレジン・CR)を詰める
  5. 歯の削った部分を埋めて照射して固める

詰め物が外れてしまったら、なるべく早く歯医者を予約し、通院しましょう。お口の中で詰め物が外れる理由としては、二次むし歯以外では接着剤の劣化が挙げられます。状態を診断しないと何ともお答えできませんが、場合によっては外れた詰め物を被せることが可能です。ティッシュで包んだりせず、小さなビニール袋などに入れて、変形させずに持参ください。

抜歯しかないと言われても他の治療法はある?

抜歯が必要だと言われる場合は、歯が欠けた・割れた・抜けたというケースです。特に歯が割れる状態になるケースは、いくつか原因があります。噛み合わせる歯の力の場合と、神経を抜いたその後の処置によるものです。

  • 歯並びの関係で特定の歯に噛み合わせの力が強くかかる
  • 歯髄(神経)を抜いた歯にクラウン(被せ物)ができない
  • 歯髄(神経)を抜いた歯だがインレー(詰め物)の処置をした
  • 歯根に虫歯菌が残り土台の周囲の歯の根が虫歯になり安定しない

歯が割れた場合、抜歯以外の方法で治療を行うことが可能です。歯科用CTで精密に検査を行えば、どの程度の範囲の歯が割れているのか、まずは歯の状態をきちんと確認してから、歯科医師は治療法を患者様に提案します。歯の根の先に膿が溜まっていて、一般的な根管治療を行えない方の場合、歯根先端切除術という手術を伴う治療法があります。前歯・奥歯すべてに行える処置ではありません。

  • 根が一つの歯であること(大臼歯や根が2~3本ある歯はできない)
  • 術野を確保しにくい後方の歯は手術が難しい

歯根先端切除術の簡単な流れをご紹介します。

  1. メスにより歯肉を切開し、骨(歯槽骨)を少量削る
  2. 根尖部に溜まる海の袋を切除する
  3. 歯の根の先から薬を充填し蓋をする

参考情報:Queen Victoria Hospital

詰め物が取れた時の処置に関するQ&A

詰め物が外れた場合、どのような対処が必要ですか?

詰め物が外れた場合は、できるだけ早く歯医者に予約し、通院する必要があります。詰め物が外れる原因としては、二次的なむし歯や接着剤の劣化が考えられます。状態によっては、外れた詰め物を再び被せることが可能です。詰め物を持参する際には、小さなビニール袋などに入れて変形させずに持って行きましょう。

小さな虫歯とはどんなものですか?

小さな虫歯とは、歯の表面の一部が薄く茶色に変色したり、歯磨きをしていて歯が一部だけ白濁したりする状態を指します。これは細菌感染による初期のむし歯であり、虫歯菌によって歯のエナメル質が溶け出す状態です。

詰め物の治療の流れはどのようになっていますか?

詰め物治療の一般的な流れは以下の通りです。
・虫歯が歯の中でどの程度進行しているかレントゲン撮影をして確認します。
・歯科医師が口内の虫歯の進行の状態を確認しながら変色して細菌に感染した部分を削り取ります。
・歯をあまり大きく削らずに済んだ場合は、削った部分に歯科用プラスチック(コンポジットレジン・CR)を詰めて照射して固めます。
・歯を大きく削った場合は型取りをして被せ物を作製し、歯に被せます。虫歯が歯髄(神経)まで進行していて痛みが出ている場合は、根管治療と呼ばれる神経を取る治療を行います。

まとめ

あごの骨が痩せますし大切な機能が多くある歯は、できるだけ抜かない方が良いです。複数のクリニックへ相談に行き、どの医院でも抜歯を提案された場合、義歯治療でブリッジ・インプラント・入れ歯という選択肢があります。インプラントは自費治療で保険適用外ですが、セラミックの材料を使用すると、天然歯のようにしっかりと噛むことができます。歯の色をご自身の歯に合わせられるため、見た目で人工の歯とわかりにくく、審美性を損なうことはありません。

この記事の監修者
医療法人真摯会 梅田クローバー歯科クリニック
院長 久野 喬

2014年 松本歯科大学卒業卒業。日本障害者歯科学会 認定医。ACLS講習終了。日本口腔インプラント学会。日本小児歯科学会。日本接触嚥下リハビリテーション学会。

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梅田クローバー歯科クリニック

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック